八戸娘、榊裕美さん 福島で鮮魚店 開店
2020/02/13
NHK総合 【おはよう日本】
地元の魚を再び・地域つなぐ鮮魚店・福島
福島県いわき市の久ノ浜地区に今月、新しい鮮魚店がオープンした。
東日本大震災で魚市場が壊れ、原発事故の影響もあって街の鮮魚店が減る中、街の人と漁業をつなごうと立ち上がったのはボランティアをきっかけに移り住んだ女性だった。
今月1日にオープンした新鮮な地魚を売る魚屋。
この日は400人近くが訪れ店は大盛況。
「おさかなひろば はま水」榊裕美は青森県八戸市出身で街の人からは「リンゴちゃん」という愛称で呼ばれている。
今回この魚屋を仲間と一緒に立ち上げた。
榊が久ノ浜で魚屋を始めようと思ったのはボランティアに訪れたことがきっかけだった。
かつては地元の新鮮な魚であふれた久ノ浜。
本格的な漁ができないあいだに町に7件あった魚屋のほとんどが閉店し、街の人と漁業のあいだに距離が生まれてしまった。
放射性物質はほとんどの魚で検出されなくなり、漁獲量の回復が見込まれたため、去年の9月、8年半ぶりに町の魚市場が再開された。
街のシンボルだった魚市場の再開。
榊は水揚げされた新鮮な地元の魚を見て、魚屋を開くことを決めた。
さらに榊はこの店を特別な場所にしようと考えている。
それは街の人と漁業をつなぐ架け橋となる場所。
震災や原発事故の影響で海から離れてしまった街の人の心をもう一度近づけたいと考えている。
作ったのは久ノ浜で水揚げされる魚を紹介するパネル。
子どもたちにも親しんでもらえるようにクイズや魚の特徴を捉えたイラストをつけた。
再び漁業と共に暮らす町で榊は走り続ける。