郷土の偉人、西有 穆山生誕200年は再来年、大法輪閣が出版
湊小学校の校長を務めた伊藤勝司氏、西有に魅せられ、この人物を追求、そして「西有 穆山という生き方」をまとめられた。
伊藤氏の偉大な点は自分の研究を上梓すべく、大法輪閣という出版者社に持ち込み原稿。ここは仏教界の文藝春秋。
ここから本を出せるのは珍なる出来事だ。
出版社が惚れ込んだ。この原稿は世に出すべきだと、出版に至った。
地方小学校の元校長、その人を虜にし定年退職後の時間を全て注ぎ込んだ西有とはどんな人物なのか、是非とも皆さんに知っていただきたい。
廃仏毀釈の時代、寺の山門前に鳥居を置け、明治天皇を頂点にし、神道がその上にあるという天地が逆さになったような津波のなか、若き西有たちが動いた。曹洞宗という宗門に限らず、仏教界が大揺れに揺れた時代。
この変革の波に逆らい、各宗派から続々と英才が集まる。
にしあり ぼくざん・笹本万吉は文政4年八戸に生まれ、明治維新の激動の中、仏教は新しい時代にこうあるべきだと尽力。
人々に親しまれる仏教はと曹洞宗の英知を集め、新しい経典を編纂、僧侶の読経が聞く者の心を捕らえるものにすべく、道元禅師の『正法眼蔵』から文言を抜き出し新たな経をつくるべきと若手に提唱、そして出来上がったのが「修証義」。
時代に負ければ仏教が滅びる、絶望は全てを無にし、希望は全てを産む種。
人は置かれた境遇境涯の中で生きる。
負ければダメ、現在は不正解だと、正解を求める努力を藤田氏は西有を通じて我々に問いかける。
生誕200年に向け西有顕彰会の会長駒井庄三郎氏ら市民に広める事業を検討中。