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江口夜詩の弟子が春日八郎、それに若原一郎、江口が若原をキングに入社させるが七年も経つのに芽がでない
NHKのど自慢に十六歳で入賞するが渡久地の目からは素人が器用に歌を唄う程度にしか見えなかった
文芸部次長の町尻量光が若原を渡久地に預けるからなんとか世に出してくれと懇願
「おれたちサラリーマンは、町で友人と会うと、おい、どうした、元気かって声をかけるんだ。吹けば飛ぶような仲間なんだけど、こうした歌ができたら面白いと思うんだ」
渡久地はそれは面白いと二つ返事
作詞を東條寿三郎に依頼
できたのが「吹けば飛ぶよな」
ところがその詩を見て渡久地が頭を抱えた
「東條さんが渡久地ならなんとかするよってニヤリと笑って消えたんだよ、何とか曲をつけてやってよ、難しいだろうけど」
町尻の頼みと詩の内容に頭がこんがらがって来る
おうい
どしたい、元気かい
ネオンまたたく街角は
嬉し涙の沸くところ
吹けば飛ぶとぶ
飛ぶような仲間なら
誰が放さりょ、この腕(かいな)
僕もやるから君もやれ、
ポルカ歌って、ポルカ歌って世の更けるまで
最後のフレーズが明るいから、これを活かすには前半を……と思案
そして出来上がり、若原一郎が万年青年といわれるほど息の長い歌手になった
青春シリーズで「おおい中村君」などを続々発表
かくて渡久地政信の手腕が難しい歌にも発揮された
渡久地政信をしたって路面電車の走る豊橋から母子が訪ねてくる
名作曲家の弟子入り志願者だ
豊橋の鳥善という老舗の娘、まだおかっぱ頭の十六歳
名前は?
大津美子です
察しのいい読者はピンと来たかも
大津は渡久地の弟子になり毎土曜日の夜行に乗り渡久地宅へ通うようになる
そして、昭和三十年、東京アンナでデビュウー
作詞は藤間哲郎
時代はペレスプラドーのマンボが席巻
続
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