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漁民にとって家から歩ける距離に接岸できる防波堤があることが望ましく、こうした要望に県は従ってきた。ところが護岸・防波堤には思いのほかに金がかかる。地震・津波の度に復旧工事が必要で、こうした軒下漁港には大きな落とし穴があったことが、今回の大津波で露呈。
もとより県はこうした軒下漁港の整備には及び腰であったが、漁民たちの強い要望に応えてきた経緯あり。されど、旧に復すことは経費との効率を考えても難しい。高齢化の問題もあり、漁業が立派な事業として立って行くには労働力の集約と、投下資本効率の二面から考察するべき。
国・県は漁民の困惑を見て新造船の費用を六割まで出すが、従来のような採算性を無視した経営方法では無理。各々の漁民がまたぞろ同じように船の数をもてればいいが、赤字を続けて漁業をしていては意味がない。大型船は別として、沿岸に漕ぎ出す小さな船は、早朝使用するものと、養殖など午後から操船するものとがあり、それらは同一船を使いまわしをする。そうすれば漁民の数だけ船はいらない。個人所有から団体が所有し、個々人はその組織のなかで活動する。
そこで、帆船時代に鯨取りをした方式を大規模に取り入れ、漁業会・水産会を一つの括り、つまり新市民参加型の営業方式に変えるべきだ。漁業団、水産加工団と二つの団体に分けて、それぞれが資本を持ち寄り大きな会社を立ち上げる。それに八戸市民も資本参加ができるように募集をかける。その金で船を作り、一航海ごとに収支を明確にし、参加した一飯市民には年二回の配当を魚で分配する。私の会社、私の船団の意識を連帯してもらうのだ。さすれば、都会へ出た娘・息子の自分の船からの実りを送付でき、八戸の水産界との一体化意識が骨の髄までしみこむことになる。勿論、その実りは出資額に応じて増減がある。
こうした白鯨を追ったエイハブ船長の時代の出資方法こそ、新生八戸漁業界にとっては不可欠になる。盛岡は南部の本家、しかし、盛岡には海はない。八戸は八戸の特性を生かしきっておらず、小さな塊の中で閉塞しそうだ。こうした殻をぶちやぶり、八戸水産界を再生させるには若い柔軟な頭脳が必要になる。今回の選挙で、期待の八戸の星、三浦ひろし氏が再選された。八戸のことを思い、自分の身命を賭して八戸市長選に立候補して敗れはしたが、彼の熱意は充分に感じられた。彼には水産界への思いがあり、今回の大災害をはねかえすだけの情熱と時間が充分にある。まだ、経験不足の面もあるが、それは水産界の長老が時間をかけて指導・訓導をすればいい。市役所にない智恵、水産界ではできない行動力を彼、三浦ひろし氏に期待し、この国難にも似た大災害をはねのける以外に方法はない。
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