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「日本救護団」の団旗
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行政の光の届かない部分を鋭く見据え、これを救済・救護するのが「日本救護団」の仕事。聞かぬうちはまだしものこと、聞いたからには、武士と生まれた悲しさは、狭い道を拡げて通るが、おのが稼業、庶民の難儀を救うため、少数意見をしっかりと聞き、弱者を代弁し声高に叫ぶ。
 団員から質問があった。団長は武士ですか? 我が祖先は、八戸に南部一族が来る頃は、秋田県由利郡岩屋城の城主をしていた。八戸南部一族も根城に城を構えたというが、それは砦のようなもので、我等一族の城も砦のようなもの、その後、秋田に佐竹が来て、我等は国家老の梅津の流れをくむようになり、岩屋一族も家系図こそ残るも、明治維新で家禄を失い、江戸に出て難儀の限りを嘗め、名前ばかりは武士の一族の残党、武士は食わねど高楊枝の類、気位ばかり高くとも、食えないじゃ死んだも同様。
 貧乏暮らしで今年も暮れた、愚痴も言わずに女房の小春、つくる笑顔がいじらしい。これは王将の一節、織田作之助って稀代(きたい・世にもまれ)の作家がいた。この人の夫婦善哉の出来の良さには落涙する。この人が王将の坂田三吉を書いたことがある。短編で二本、その両方に、赤子が火のついたように泣く声を聞くと、心が落ち着くとある。必死に我を呼ぶ、その真剣な声が心を落ち着かせるという。
 坂田は文盲だった。将棋指しは人間の屑だった。今の日本将棋連盟はそうした、屈折した心の人々が糾合し、さげすまれた職業を正業とした努力の上にある。百石と縁のある大山名人なども、そのさげすまれた時代を潜ってこられた。坂田の有名な銀が泣いているの相手は関根だ。
 この人は東京三軒茶屋の隣、三宿に居住。奇人変人の類で、手拭一本をもち、諸国の将棋指しと勝負をしてあるいた。東京将棋連盟の覇王となったのが、この関根金次郎、三吉を負かせた男だ。やくざ渡世と全く異ならなかった。
 世のすねものがやくざになった。同様、将棋にしか興味のない人間は、やくざ同様に、その道を愛好する者の所に転がりこみ、一宿一飯の義理で生きていく。賭け将棋は勿論、素人衆に将棋の面白さを教え、底辺拡大、将棋人口の増大に力を注ぎ、糊口をしのいだ。大正の末に、東京将棋連盟を結成し、昭和三年に関西が合流し、日本将棋連盟と成金ダ。
 坂田はそんな紳士の嗜むような将棋は指さなかった。奇策を弄し、相手のへこむのを面白がり、生涯、それを通した。人間の気迫が違う。
 飯も食えない家族、坂田は将棋を指しに出歩く、家に帰るが女房子どもがいない。電燈などない時代だ。火の気もない暗いところで、ぼんやりしていると、女房が背中に赤子、手をつないだ子どもを連れて戻る。
 どないしたんや
飯もないさかい、死のうと思いまして出ました、首くくろうとしましたら、この子が火がついたように泣きまして、そやさかい戻りました
坂田は、それが、自分を呼んでいると捉えた。こんな将棋しか知らないような、どもこもならんような男でも、必死に呼んでくれる、求めてくれる者がいるんだと、捉えた。だから、赤子の火のついたように泣く声を聞く都度、ああ、こうして、必死に呼んでくれていると、心が落ち着いたという。
 どうしようもない人生、思うにならぬ人生を六十五年送った。どうしようもない、坂田三吉同様の団長ではあるが、火のついたように世の中の矛盾を嘆く声に、目覚めた。遅い目覚めではあるが、後に続く若者のために、「日本救護団」を立ち上げた。
 高齢者増大の時代、高齢者、弱者、障害者の代弁を標榜し、金のかかる葬式を簡素に、そして、心のこもったものにする。団員の葬式は「日本救護団」が執り行い、葬式革命の検討だ。素案は出来ているが、肉付けをして、公表する。
 世の中は矛盾だらけだ。それを一つひとつ解きほぐす。これが「日本救護団」の使命だ。
by jpn-kd | 2009-06-03 07:19
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ブログで行政改革をめざす日本救護団
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