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渡久地は競輪狂、大穴を狙うから外れがおおい
オケラになって帰る途中で懐がさびしくなり、心までも
思わず俺は淋しいんだと呟き、それを書き留め、リズムに載せる
詩は一番だけ、あとは本職の佐伯孝夫にまかせたのをフランク永井に唄わせた
次にフランクに宮川哲夫の詩を願う
リズムに苦労するが、当時ビクターが輸入したエレクトーンの先祖のような楽器があり、奥深い音を出せるのい着目
すると、すらすらと音がまとまり、現代風な曲に仕上がった
それを録音室で譜面を渡されたフランクが唄い出す
俺の心を知りながら、なんで黙って消えたんだ
チャコ、チャコ、酒場に咲いた花だけど
あのこは可憐な可憐な娘だったよ
フランクの伸びのある低音が発揮され、録音室の皆も成功を疑わない
が、二番に入り
夢のないのが淋しいと霧に濡らした白い頬
突然、声が途切れフランクが床にしゃがみこむ
そして、肩をゆすって泣いている
心の琴線に触れたのだ
忘れられない過去があったのだろう
録音を中止しフランクの心の動悸の収まるのを待つ
渡久地は生涯に二度、男泣きを経験、一人目は「上海帰りのリル」の津村謙、もう一人がフランク永井
この曲もあたった
昭和34年、日本レコード大賞が発足し、一点差で水原弘の黒いはなびらが受賞したが、この「夜霧に消えたチャコ」でフランクは歌唱賞、渡久地政信は作曲賞を受賞
そして、いよいよ渡久地政信の本領を発揮する歌手と巡り合う
続
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