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お盆に入りイタコが活躍している。のぼり旗を見て、次回、こうしたイタコの口寄せがあったら連絡して欲しいと、20名以上の人が申し込んだ。
一日17名しか口寄せしないからだ。八戸地区には十七名ほどのイタコがおられる。この人々を並べて、恐山のイタコ小屋のようなもの、つまり、ステージを設けてやるようにするといい。
さすれば、一日二百八十九名、つまりおおよそ三百名に口寄せをすることができる。世の中は病んでいる。子が親を殺し、親が子を殺す。八戸では弟が、中学生の友人に、兄貴に殺されそうだと悩みを訴えて、そして一家が兄に惨殺された。むごい話だ。こうした悩みを解決できずにいる現状を憂う。
悩みを誰に相談したらいいか、中学生は教師しかいなかろう。ところが、この教師がアテにならない。女性の部屋に侵入したものがいた。小学校の教師だ。全部が全部こうではなかろうが、どうしたものか、これらを取り締まる手段がない。教師は県職員、市は文句を言える立場にない。
殺された弟を仏降ろしする者とていない、一家が滅びたからだ。言いたいことも言えずに死んで、言いたいことを仏降ろしで聞いてくれる者もいないでは、死者は沈黙を守るしかない。
それでも、お盆の間中、仏を降ろしてくれる、心優しい家族や子孫がいる死者は幸せだ。心の奥底に、その面影をひっそりと、そして確かに抱いているからだ。
記憶にも記録にも残らない人生、それもそれで、いいのかも知れぬが、血肉を分けた先祖、祖父母に父母、兄弟姉妹、忘れられない楽しかった思い出、何の見返りも期待せずに、ひたすら育ててくれた恩愛を、しみじみ偲ぶのが盆、すがしい提灯に灯をいれて、故人たちが集まる時が静かに過ぎて行く。
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